プリンの冒険 　　最終回 階段はかなり長く続いていました。 洞窟もずいぶんと深くまで続いていたので、地上に出るにはそれだけ高く上らない といけません。 プリンとムースは途中、休み休み上っていきました。 「ふう、長いね。やっぱり上りはきついなあ。エスカレーターとかがあればいいの に。」 プリンが愚痴をこぼすと、 「昔はそんなものはなかったに決まってるでしょ。これだから最近の若いもんはっ て言われるのよ。」 ムースはそう苦言を呈しました。 そうこうしているうちに、ようやく洞窟の出口が見えてきました。 「やったー、着いたね！」 プリンは喜びの声を上げました。 そして二人はついに洞窟の外へと出たのです。 急に明るいところへ出た二人は明るさに慣れるまでしばらく時間がかかりました。 目が慣れてきて辺りを見回すと、そこはプリンが最初に洞窟の入り口を発見した 場所と同じような感じでした。 辺りには木が生い茂っていて、そこに洞窟がぽっかりと口を開けているのです。 「ふうん、こんなところに出るんだ。」 プリンは言いました。 「この山にこんな長い洞窟があったなんて驚き桃の木20世紀ね。これはいい研究 材料になるわ。」 ムースが言いました。 そして二人が山を降りようとした時です。 目の前に小さな女の子が現れました。 そしてプリンとムースを見ながら言いました。 「あ！こんなところにプリンが落ちてる！いっただっきまぁす！」 そう言うとプリンを手で拾い上げ、ぺろりと食べてしまいました。 それを見てムースがあっけにとられていると、女の子はさらに言いました。 「あ！こっちにはムースが落ちてる！いっただっきまぁす！」 そしてムースもぺろりと一口で食べてしまいました。 ムースは薄れゆく意識の中で、女の子の母親が女の子を叱る声を聞きました。 「だめじゃない！落ちてるものを拾って食べちゃ！メタミドホスが入ってたらどう するの！」 「えーん、ごめんなさい、ママぁー・・・」 こうしてプリンの冒険は終わったのでした。 終わり

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