プリンの冒険 　　第2回 「ふぁ〜あ、よく寝た。むにゃむにゃ。」 翌朝プリンは目を覚ましました。 昨日の疲れもだいぶ取れたようです。でも少し筋肉痛でした。 プリンは顔を洗うと朝ご飯にケロッグコーンフロストを食べました。 「あー、おいしかった。チョコクリスピーも食べたいな、トニー。」 ．．．。 案の定、トニーは出てきてくれませんでした。 仕方なくプリンは歩き出しました。 てくてく、てくてく、てくてく。 かれこれ3時間ほど歩いた頃です。 ふとプリンは遠くの方に明かりが見えるのに気が付きました。 「おや、モグラがお祭りでもやっているのかな。」 近づいて見るとモグラ達が焚き火を囲んで輪になって踊っていました。 こんな穴の中で火を焚いて酸欠にならないのだろうか。 少し不安に思いましたが、モグラ達の踊りがとても楽しそうだったので、 プリンも一緒になって歌ったり踊ったりしました。 モグラのお祭りは夜遅くまで続きました。 お祭りが終わるとモグラ達は言いました。 「今日はもう遅いのでどうぞうちにお泊まりにいらしてください。」 プリンは言いました。 「うん、ホテル代もないし、そうさせてもらおうかな。朝ご飯も付けてね！」 こうしてちゃっかり者のプリンはモグラ達の家に泊まることにしました。 モグラ達の家は生意気にも3階建てでした。 プリンは303号室に通されました。 「狭い部屋で申し訳ありません。何かご用がありましたら、内線でフロント までご連絡ください。」 受付のモグラはそう言って下へ降りていきました。 モグラって意外と親切なんだな。 プリンはそんなことを考えながら、ふかふかのモグラベッドの上でいつのま にか眠ってしまいました。 つづく

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